怪我をすると、最初はとにかく「早く元に戻りたい」と思います。自分もそうでした。動けない時間が続くほど焦るし、何も進んでいないように感じます。特に会社員だと、休んでいる間も仕事のことが頭から離れず、「こんな状態で大丈夫なのか」と不安になるはずです。
でも今回、自分はアキレス腱断裂を経験して、少し考え方が変わりました。もちろん怪我自体はしたくなかったですし、今も不便だらけです。ただ、無理に前向きぶるつもりはないものの、動けない時間があったからこそ見えたものもありました。それは、これまで当たり前だと思っていた働き方が、本当に自分にとって良いものだったのかということです。
痛みより先に仕事を心配したこと。休んでいても電話やメールが普通に来ること。通勤するだけで体力も時間も削られること。そうした現実を改めて見たことで、自分は今まで会社に時間も気持ちも使いすぎていたのではないかと思うようになりました。
この記事では、怪我で動けない時間を通して、自分がどう働き方を見直したのかを本音で書きます。今、同じように焦りや不安を抱えている人にとって、少しでも「分かる」と思える内容になればうれしいです。
動けなくなって初めて、自分が仕事に縛られていたと気づいた
アキレス腱を断裂した瞬間、自分が最初に考えたのは、痛みのことでも治療のことでもありませんでした。頭に浮かんだのは、「仕事どうしよう」ということでした。今振り返ると、それが一番しんどい現実だったのかもしれません。本来なら、まず体の心配をするべき場面です。それなのに、自然に仕事が先に出てきたということは、それだけ自分の中で会社と仕事が最優先の状態になっていたのだと思います。
しかも、その感覚は怪我をしてから急に生まれたものではありませんでした。長い間、会社員として働く中で、無意識のうちにそういう考え方が染みついていたのだと思います。休むことに罪悪感を持つこと。迷惑をかける側になりたくないと焦ること。体がつらくても、まず仕事を回すことを考えること。そういう積み重ねの先に、怪我をした瞬間でさえ自分の体より仕事を優先する感覚ができあがっていたのだと気づきました。
さらにきつかったのは、休んでいても会社から電話、メール、チャットが普通に来ることでした。こちらは有給で休んでいるはずなのに、実際には完全には切れません。しかも周囲もそれを特別おかしいこととして見ていない。この感覚に、自分もずっと慣れてしまっていました。でも、松葉杖生活になって身動きが取りにくくなった今だからこそ、ようやく思います。本来、休むべき時にまで仕事が入り込んでくる働き方は、やはりどこかおかしいのだと。
部署異動前には5年間管理職も経験してきましたし、自分なりに会社に向き合ってきたつもりです。だからこそ、今になって余計に虚しさがあります。ここまで時間も気力も使ってきたのに、怪我をした時でさえ安心して休めない。そう考えると、自分は会社に尽くしてきたというより、会社に縛られることを当たり前にしてしまっていたのかもしれません。
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通勤も働き方も、当たり前ではなかった

怪我をしてから特に強く感じたのは、今まで自分が当たり前だと思っていた通勤や働き方が、全然当たり前ではなかったということです。元気な時は、朝早く起きて駅まで向かい、電車に乗って会社へ行く流れを、深く考えずにこなしていました。しんどいと思う日があっても、「会社員なら普通」「みんなやっていること」と思って飲み込んでいた部分が大きかったです。でも、アキレス腱断裂をして松葉杖生活になってから、その“普通”が一気に重くなりました。
自分の場合、単身赴任先では駅まで約1.5キロあります。元気な時なら歩ける距離でも、松葉杖の状態では簡単な話ではありません。朝が早い日はタクシーを使いたくても、予約できない日もあります。実際に松葉杖で1.5キロ歩いたこともありますが、正直かなりきつかったです。ただ前に進むだけでも大変なのに、そこからさらに電車に乗って通勤するとなると、それだけでかなり体力を使います。周囲から見れば「通えている」で終わるかもしれませんが、こちらとしては通えていることと、無理なく働けていることはまったく別でした。
しかも、タクシーを使えば使ったで往復3000円ほどかかります。毎回ではなくても、この出費は軽くありません。怪我をしていなければ本来かからなかったお金ですし、そこまでして出社しなければならないのかと感じることも増えました。会社は出社を前提に考えますが、その裏でこちらは体力もお金も削られていきます。そう考えると、今まで自分は通勤にかかる時間も体力も、当たり前のコストとして受け入れすぎていたのだと思います。
さらに大きかったのは、在宅勤務が減るほど副業の時間も消えていくことです。週2回程度でも往復5時間の通勤が入ると、それだけで1日の余白がかなりなくなります。怪我をしてみて、その時間の重さを改めて実感しました。元気な時には見過ごしていたものが、動けなくなったことでようやく見えるようになった感じです。働くこと自体が嫌なのではありません。ただ、会社に行くことを前提に生活の大半が組まれ、自分の時間や選択肢がどんどん削られていく今の形には、前よりはっきり違和感を持つようになりました。
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動けない時間があったからこそ、副業の必要性を強く感じた

今回の怪我で強く感じたのは、会社の収入だけに頼る働き方はやはり不安が大きいということでした。普段は毎月給料が入るのが当たり前になっていますし、会社に行って働いていれば生活は続くと思いがちです。自分もずっとそうでした。でも、実際にアキレス腱断裂をして思うように動けなくなると、その当たり前は一気に不安定なものに見えてきます。体を痛めた時、自分の意思とは関係なく、働き方も生活も大きく制限されるからです。
しかも厄介なのは、怪我をしたからといって、会社がこちらの事情に完全に合わせてくれるわけではないことです。有給中でも電話やメール、チャットは普通に来ますし、休んでいるはずなのに気持ちは休まりません。さらに人事の流れとして降格でよいのではないかと見られている空気まであると、なおさら思います。長く会社に尽くしてきても、何かあった時に守られるとは限らないのだと。そう考えると、会社一本に生活を預ける怖さを、今回かなり現実的に感じました。
だからこそ、副業の必要性を前より強く意識するようになりました。これは「怪我をしたから今すぐ大きく稼ぎたい」という単純な話ではありません。そうではなくて、会社以外にも少しずつ収入の柱を作っておかないと、自分の時間も気持ちもずっと会社に握られたままになると感じたからです。実際、在宅勤務が減れば副業の時間は消えますし、往復5時間の通勤が入るだけで、1日の余白はかなり減ります。つまり今の働き方のままだと、将来のために何かを積み上げる時間さえ奪われやすいということです。
もちろん、怪我の回復中に無理をしてまで副業を進めるつもりはありません。再断裂が一番怖いですし、焦って体を悪くしたら本末転倒です。ただ、それでも今回のことで、自分の中ではっきりしたことがあります。それは、今すぐ人生を大きく変えられなくても、会社だけに依存しない準備は少しずつ進めるべきだということです。ブログでもXでもYouTubeでも、小さくても続ければゼロではなくなります。動けない時間は確かにしんどいですが、その時間があったからこそ、これからの働き方を本気で考え直すきっかけにはなりました。
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怪我で止まった時間は、これからの働き方を考える時間でもあった

正直に言えば、怪我で止まった時間をきれいに前向きなものとして語るつもりはありません。実際には不便なことばかりですし、思うように動けないことへのストレスも大きいです。YouTubeで術後8週前後の回復動画を見て、自分より進んでいるように感じて焦ったこともありました。あと3週間このままでいいのか、自分なりにもっと動かした方がいいのではないかと不安になる時もあります。それでも、一番怖いのは再断裂なので、無理はしたくない。その間で気持ちが揺れるのが、今の本音です。
ただ、そんなふうに足が止まったからこそ、今まで見ないようにしてきたことまで見えるようになりました。元気な時は、仕事が忙しいことも、通勤で時間が消えることも、会社の都合に振り回されることも、どこかで当たり前だと思っていました。でも、怪我をすると、その当たり前が一つずつ重たく感じます。体が思うように動かないだけで、生活も仕事もこんなに不自由になる。そう経験したからこそ、自分は今までかなり無理を前提に生きていたのだと思うようになりました。
特に大きかったのは、会社に人生の大半の時間と気力を使ってきたことへの虚しさです。部署異動前には5年間管理職も経験してきましたし、自分なりに責任感を持って働いてきたつもりです。それでも、怪我をした今、安心して休めるわけではない。契約を取れと言われる一方で、担当エリアには同僚が平気で入ってきて、上司もお咎めなし。そういう現実まで含めて見た時に、これまで自分が守ろうとしてきたものは何だったのかと考えるようになりました。もちろん、今すぐ全部を変えられるわけではありません。でも、このまま会社だけに人生を預ける働き方は続けたくないという気持ちは、前よりかなりはっきりしています。
だから今は、怪我で止まった時間を、ただ失った時間として終わらせたくないと思っています。思うように進めない時期ではあっても、その中で自分の働き方や生き方を見直せたことには意味がありました。足の回復が最優先なのは変わりませんが、それと同時に、これからは会社だけに依存しない形を少しずつ作っていきたいです。大げさな話ではなくても、ブログを書くこと、副業を続けること、自分の時間を守る意識を持つこと。そういう小さな積み重ねが、これから先の安心につながる気がしています。怪我で動けない時間は、確かにつらかったです。でも今は、その時間がまったくの無駄だったとは思っていません。
まとめ
怪我で動けない時間は、正直しんどいです。
焦るし、不安にもなります。何も進んでいないように感じる日もありますし、早く元に戻りたいと思うのは当然です。自分もまさにそうでした。
ただ今回、アキレス腱断裂を経験したことで、足のことだけではなく、自分の働き方そのものを見直すきっかけになりました。痛みより先に仕事を心配したこと。休んでいても会社から連絡が来ること。通勤だけで体力も時間も大きく削られること。そうした現実を改めて見たことで、自分はこれまで会社に時間も気持ちも使いすぎていたのだと感じました。
もちろん、今すぐ何もかも変えられるわけではありません。
回復には時間がかかりますし、再断裂への不安もあります。だからこそ無理はできません。それでも、今回の怪我で止まった時間は、ただの遠回りではなく、これからの生き方を考える時間だったとも思います。
これからは、会社だけに依存するのではなく、少しずつでも自分の選択肢を増やしていきたいです。ブログでも副業でも、小さくても積み上げていけば、将来の不安を減らす準備にはなります。怪我で動けない時間はつらいですが、その時間があったからこそ見えたものも確かにありました。だから今は、あの時間をまったくの無駄だったとは思っていません。



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